|
20章 循環型・共生社会への脱皮
5.酸性土壌対策と植物資源
【解説】
「酸性土壌」とは、高温・多雨の地域で土壌の風化により生成される痩せた土壌をいい、アルミニウムの存在形態中、毒性の最も高いAl3+が多く存在します。世界中に約4億ヘクタール存在し、農耕地の30〜40%を占めます。また、土壌の酸性化は酸性雨などにより、ゆっくりと進行していると考えられます。毒性のアルミニウムイオンは根の成長を著しく阻害します。人口増加に対応する食糧増産、環境改善の目的からも、酸性土壌における植生促進が研究されています。
【用語説明】
アルミニウムの存在形態
アルミニウム(Al)はpH4.5以上〜中性の良好な土壌では、他の元素と安定な化合物を形成して土壌水中に溶解することはありませんが、土壌が酸性になると最も毒性の高いAl3+として溶け始めます。
Copyright(c)2006 Japan Society for Bioscience,Biotechnology,and Agrochemistry. All Rights Reserved. |
|