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20章 循環型・共生社会への脱皮
4.富栄養化対策と資源回収
【解説】
排水処理には、活性汚泥処理プロセスが広く利用されています。活性汚泥は各種の微生物から構成され、有機物(BOD成分)は各種の微生物によって酸化分解され、窒素は硝化細菌群と脱窒素細菌群によって、最終的に窒素ガス(N2)として除去されます。一方リンは、ポリリン酸蓄積細菌によって菌体内に蓄積されます。ポリリン酸を蓄積した活性汚泥からリン酸を資源として回収することができます。
【用語説明】
BOD(Biochemical Oxygen Demand)
排水などに含まれる有機物が、微生物によって酸化分解されるときに消費される酸素量をいいます。排水などに含まれる有機物は多種多様であることから、有機物全体を表すとき、多くの場合BODを用います。
硝化細菌
排水中のアンモニア体窒素を硝酸体の窒素に酸化することによってエネルギーを得ている細菌群。
脱窒素細菌
硝酸体や亜硝酸体の窒素を有機物の酸化に利用することのできる細菌群。酸素がない環境でも生きることができます。
ポリリン酸蓄積細菌
体の中に、高分子のリン酸エステル(ポリリン酸)を高濃度にため込むことができる細菌群。嫌気・好気条件が繰り返される環境で増殖しやすい性質を持っています。
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