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16 章 食品の安全性
1.組換え酵素
【解説】
微生物や植物、動物がつくる酵素は、細胞や組織から取り出して、さまざまな食品の加工や保蔵に利用されていますが、原料が手に入りにくかったり、高価であったりします。「組換え酵素」とは、そのような希少な酵素を、その遺伝子を導入した(組み込んだ)有用微生物によって、大量に低コストで生産したものです。組換え酵素と組織などから取り出したもとの酵素とは、アミノ酸、タンパク質のいずれの点においても同一で、食品としての安全性は確認されています。実用例として、チーズ製造に用いられる子牛の胃由来のキモシン(レンネット)を、有用微生物で生産させた組換え酵素があります。
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