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19章 エネルギー資源とバイオマスへの転換

7.バイオエネルギーの課題
【解説】
●バイオエタノールの特徴
 1)再生産可能なエネルギー:化石資源のように枯渇することなく、農作物を繰り返し生産することで再生産が可能です。
 2)温暖化削減効果:日本のガソリンに3%のバイオエタノールを混合(E3)した場合、250万トンの二酸化炭素の削減が可能です(環境省 第3回再生可能燃料利用推進会議資料)。
 3)農林業の活性化 

●バイオエタノールの課題
 1)生産コスト:国内でのエネルギー作物(サトウキビなど)利用は生産コストが高い。
 2)利用・普及にかかる枠組みが未整備

●バイオメタンの特徴
 1)高濃度固形物の安定化に有効
 2)通気が不要で省エネルギー的
 3)メタンとしてエネルギー回収が可能
 4)余剰汚泥の発生量が少ない

●バイオメタンの課題
 1)処理速度が遅い:活性汚泥法 10〜15時間、メタン発酵 10〜30日
 2)異臭が発生し、処理水質が悪く後処理が必要
 3)加温が必要:37度(中温消化の場合)
 4)低濃度排水には不向き
 5)維持管理が難しい

●バイオ水素の特徴
 1)クリーンエネルギー:水素を燃焼しても水しか発生しない
 2)二酸化炭素を発生させずに水素生産が可能

●バイオ水素の課題
 1)水素生成速度が遅い
 2)輸送・貯蔵:液化が困難であり、爆発性があります。
 3)利用・普及にかかる枠組みが未整備

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