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16 章 食品の安全性
4.食物アレルギー
【解説】
アレルギーのなかで、とくに食物の摂取によって起こるものを「食物アレルギー」といいます。とくに、小児期に多くみられます。症状としては、アトピー性皮膚炎、喘息、下痢などがあります。アレルギーの原因となる食物の代表的なものには、卵、牛乳、小麦、蕎麦、ピーナッツ、エビ、大豆などがあり、アレルギー原因食物の約7割を占めます。これら食物では、特定のタンパク質がアレルギー症状を引き起こします。
この特定のタンパク質について農芸化学は、ミルクアレルギーの乳児のための育児用調整粉乳の開発や、食品アレルゲンの高感度検出技術の開発などで中心的な役割を担ってきました。最近では、食品に起因する感染症などの食品衛生分野にも範囲を広げ、食の安全を確保するために、基礎から応用まで幅広い研究を展開しています。
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