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14 章 遺伝子組換え作物
6.病害抵抗性作物
【解説】
農業は病害虫や雑草との戦いです。イネのイモチ病に対してもいくつもの耐病性品種が開発されてきましたが、それでも抵抗性は不十分で、年間200億円もの農薬を使って安定した生産を行っているのが実状です。その一方で、コマツナから取り出した遺伝子(ディフェンシン)をイネに導入することで、イモチ病のみならず、ほかの細菌病に対しても抵抗性を示すイネが開発されました。
ハワイ島では、パパイアリングスポットウイルスの被害により、パパイヤ栽培が全滅するところでした。あらゆる手段を用いて抵抗性品種の育成を試みたところ、組換え技術を用いた抵抗性品種が育成され、産地を守ることができました。
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