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13 章 微生物や動物細胞が生産する薬
3.広義の抗生物質―抗癌薬、駆虫薬
【解説】
●抗癌薬
癌細胞の増殖を特異的に抑える作用を有する治療薬です。マイトマイシンなどがよく知られています。マイトマイシンCは日本で発見された、ストレプトミセス属の放線菌が生産する強力な抗癌薬です。癌治療において重要な薬と認められ、世界中の多くの国々で使われています。
●駆虫薬
寄生虫の感染によって起こる病気(フィラリア症、糞線虫症など)の治療薬です。エバーメクチンなどが知られています。エバーメクチンは、静岡県川奈町の土壌から分離されたストレプトミセス属の放線菌により生産される抗寄生虫・抗昆虫活性を示す抗生物質です。家畜の駆虫薬、ヒト・オンコセルカ症の有効な予防および治療薬として流行諸国で使われています。
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