著者・協力者
MENU
メニュー
1章
2章
3章
4章
5章
6章
7章
8章
9章
10章
11章
12章
13章
14章
15章
16章
17章
18章
19章
20章

12 章 特定保健用食品・機能性食品

5.機能性食品の分類とその作用機構
【解説】
 機能性食品は、その作用メカニズムからみるとプロバイオティクス、プレバイオティクス、バイオジェニックスの3つに分けられます。
 プロバイオティクスはヨーグルト、乳酸菌飲料など「生きた状態で摂取すると腸内の有用菌の増殖を促進し、その結果、健康に有利に働く細菌や酵母」です。
 プレバイオティクスは、オリゴ糖などの「消化されにくい食品成分で、摂取するとビフィズス菌の増殖を促進し、その結果、腸内環境が改善され、健康に有利にはたらくもの」です。バイオジェニックスは、「摂取すると、直接、免疫機能を高めたり、コレステロールや血圧や血糖を下げたりして生活習慣病を予防する食品成分」です。免疫賦活物質、血圧やコレステロールを低下させる生理活性ペプチドがこれに該当します。

【用語説明】
免疫
 わたしたちの身の回りにある細菌やウイルス、空気中の塵、花粉、食物などの異物(抗原)が体に侵入してきたときに、退治して体を守る働きのことです。免疫を担当するのは血液中の白血球であり、マクロファージを基本として、マクロファージの貪食能をより発達させた顆粒球とマクロファージの接着分子(免疫能)をより発達させたリンパ球に分化します。白血球成分のうち、マクロファージと顆粒球は骨髄でつくられ、リンパ球は胸腺、腸管、肝臓、脾臓、顎下腺や耳下腺などの外分泌腺、扁桃、虫垂、子宮内膜のリンパ組織でつくられます。免疫とは、これらマクロファージ、顆粒球、リンパ球の3つの免疫細胞がバランスを保ち、密接に連携しながら正常に働く生体防御機構です。

Copyright(c)2006
Japan Society for Bioscience,Biotechnology,and Agrochemistry.
All Rights Reserved.