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4章 核酸

9.相同組換え
【解説】
 数百塩基対が、同一かまたはきわめて類似した塩基配列を持っている2組のDNAのその領域でDNAの交換が行われることを相同組換え(homologous recombination)といいます。大腸菌を例にあげて説明します。
 1)2組の相同2本鎖DNAの対応する鎖に、エンドヌクレアーゼによって切断が入り、切断された鎖がRec Aタンパクによって相互乗り換えて、ヘテロ2本鎖DNAを形成します。
 2)生じたヘテロ2本鎖を含む4本鎖DNAを、ホリディ構造またはホリディ中間体といいます。ホリディ構造は安定であり、交差している点(分岐点)はどちらの方向にも移動できます。ホリディ構造が2本鎖DNA に分離する過程は、まずホリディ構造が180度回転して、交差構造DNA鎖にねじれのないオープンボックス構造となります。
 3)▽に示したように、交差したDNA鎖が切断されるか、▼に示したように、交差しなかった鎖が切断され、元の2本鎖DNAの端が入れ替わり、切断点が閉じられて組換えられたDNAが生成します。

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