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17 章 抗生物質と耐性菌の出現

6.バイオテクノロジーによる耐性菌の克服
【解説】
 抗生物質の開発研究の歴史は、「イタチゴッコ」といわれ、耐性菌が出現するたびに、新しい抗菌剤が開発されてきました。多剤耐性菌の出現は、これらの手法の限界を示しました。農芸化学は、バイオテクノロジー技術により、これらの多剤耐性菌に有効な新規な抗生物質を開発するための中心的な役割を果たそうとしています。たとえば、さまざまな病原菌の全遺伝子配列が容易に決定され、ヒトには存在しないが、病原菌にだけ、存在する遺伝子で、その病原菌の増殖に重要な働きをしている遺伝子ならびにタンパク質を攻撃する薬剤の開発が可能となってきています(ゲノム創薬)。

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