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16 章 食品の安全性
2.導入遺伝子産物のアレルゲン性
【解説】
現在、除草剤耐性や害虫抵抗性の遺伝子などの異種生物由来の遺伝子を導入した組換え作物が生産されています。それらの食品としての安全性の審査項目の1つとして、そこに組み込まれている遺伝子産物であるタンパク質(たとえば、微生物由来の酵素など)の「アレルギー誘発性」が評価されます。これらの遺伝子産物のほとんどが、これまでに食経験のないタンパク質であるため、そのアミノ酸の配列が既知のアレルゲンと類似しているか、人工胃液により消化されやすいか、アレルギー患者の血清抗体(免疫グロブリンE:IgE)に反応するかどうか――などをみることによって、食物アレルギー誘発のリスクを判定します。
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