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8章 動物の生活環
8.フェロモンとは
【解説】
ドイツのButenandtとKarlsonらは、1959年に約50万頭のカイコからボンビコールの構造決定に成功し、そのような『体内で生産された後に体外に排出され、同種の他個体に特異な行動を引き起こす物質』に対して、ギリシャ語のpherein(運ぶ)とhormon(刺激)からフェロモンという言葉を提唱しました。
雌雄の配偶行動に関係した「性フェロモン」、集団を維持するために分泌される「集合フェロモン」、外敵の攻撃を受けたことを他個体に知らせる「警報フェロモン」、餌や巣の場所を知らせる「道しるべフェロモン」、女王物質のような「階級分化フェロモン」などがあります。地球に生息する生物種の3/4は昆虫であり、その種の多さからもコミュニケーション物質の多様性がうかがえます。
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