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5章 物質の代謝
16.フェニルプロパノイドの機能(2)
【解説】
●ケイヒ酸類
さまざまなケイヒ酸類は、他の植物の生育阻害物質として知られています。すなわち、アレロパシー(他感作用、1つの生物が体外に排出する物質によって、他の生物に対して影響を及ぼすこと)の原因物質となります。
●クマリン
クマリンは、o-ヒドロキシ-Z-ケイヒ酸類の分子内ラクトンであリ、ケイヒ酸類に含めてもよいのですが、一般には独立して取扱われています。さまざまなクマリンが植物種子の発芽阻害活性を持つことが知られています。すなわち、アレロパシーの原因物質となります。
●フラボノイド
フラボノイドは、マメ科植物と根粒菌の間のシグナル物質としての機能や、花の色素であることによる昆虫の誘因物質としての機能を持つほか、UV保護物質としても機能します。また、ファイトアレキシンとして誘導されるものも多く存在します。なお、タンニンは、縮合タンニンと加水分解タンニンに分けられますが、このうち縮合タンニンはある種のフラボノイドのオリゴマーです。
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