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4章 核酸

7.翻訳
【解説】
 DNAの塩基配列に書き込まれた遺伝の情報は、タンパク質を構成しているアミノ酸の並び方を指定しています。DNAが転写されて生成するmRNAから、タンパク質を生合成する課程を翻訳(translation)といいます。翻訳段階での塩基配列とアミノ酸との対応付けの仕組みを「遺伝暗号」と呼びます。
 タンパク質合成には、mRNAのほかに、tRNA、rRNAが直接に関与しています。mRNAのコドンと対合する3塩基配列(アンチコドン)を有するtRNAの分子種が、コドンの指定するアミノ酸を次々に運んでくることにより、DNAが指定するアミノ酸配列のタンパク質ができます。タンパク質生合成は、タンパク質とrRNAからできているリボソーム粒子を合成の場(いわば工場)として進行していきます。なお、真核生物では、ncRNAがmRNAの不要部分削除(スプライシング)に働くことにより、遺伝子の多様な発現と制御に働いていることが分かってきました。

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