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2 章 糖質(炭水化物)
8.糖質と酵素
【解説】
デンプンを加水分解したり、ブドウ糖から異性化糖を製造するのは、大規模な工場のタンクやパイプラインの中で行われます。ここで主役となるのが酵素です。デンプンの加水分解にはα-アミラーゼやグルコアミラーゼ、ブドウ糖を異性化するときには、グルコースイソメラーゼという酵素が使われます。
一般に酵素は不安定で微量です。しかし、安定で効率的に働く酵素を多量に生産する微生物を探し出し、その微生物を使って酵素を大量に生産することによって、ブドウ糖や異性化糖を工業規模で生産することができます。実は、その技術は日本で生み出されたもので、すでに世界中に広まり工業生産に貢献しています。
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