会員のみなさまへ

2017.06.12

第61代日本農芸化学会 会長 佐藤 隆一郎

日本農芸化学会会長:佐藤隆一郎2017年5月26日に日本農芸化学会会長として選任されました佐藤隆一郎でございます。会員のみなさまに一言ご挨拶を申し上げます。

1924年に設立されました本学会は、2012年に公益社団法人として再スタートを切りました。太田明徳先生清水誠先生植田和光先生、歴代三会長のパワーフルなリーダーシップのもと、順調に体制の変革がなされ、公益法人としての活動基盤はほぼ確立するに至っております。この間、会長、副会長、監事、理事の諸先生の多大なるご尽力に敬意を表するとともに感謝申し上げる次第です。

本学会は2024年に100周年を迎えます。この記念すべき機会に向けて、本学会で行われている研究のvisibilityをより一層高めるべく、「Visionary農芸化学100」シンポジウムが複数開催されつつあります。農芸化学分野研究について広くみなさまに知っていただく格好の機会となることが期待されます。また、男女共同参画社会の実現に向けて、学会としてもいくつかの取組みを行っています。2017年より、「農芸化学女性研究者賞」、「農芸化学若手女性研究者賞」、「農芸化学女性企業研究者賞」授与制度を設け、女性研究者の研究参画を一層促す試みをしております。

これから2年間の私の任期中には、学会員数を増やすことを目指したく思います。現在約1万人余の会員からなる農芸化学会ですが、人口減少、少子化の中でこの数を維持していくことは相当の努力が必要となります。会員数が減少する学会に、活力みなぎる発展性を見出すことはできません。100周年の際にも1万人強の会員数を誇る学会として、会員が活発に活動する姿を是非とも実現したいものです。そのためには女性会員のより一層の参加増に加えて、学生会員が就職後も企業会員として高い確率で残っていただけることが必要となります。本学会は歴史的に見ても産官学連携が非常に良好に行われてきた学会で、企業会員の学会発展への貢献は多大です。若い世代が、企業会員として継続して学会に所属することに魅力を感じ、かつ有意義であると認識いただき、積極的に参加・活動いただける学会作りを目指し、複数の取組みを実施していく予定でおります。

また、本学会の特徴の一つでもあります、地域と密接に連携した支部活動を今後もより一層活発化させることも重要です。地域産業の振興を目指し、応用研究展開を支援する取組みが計画されています。

伝統ある本学会の100周年に向けて、魅力あふれる学会作りを目指し、みなさまの益々のご支援、ご協力をよろしくお願い申し上げます。