日本農芸化学会2009年度大会開催にあたって

今泉勝己

2009年度大会実行委員長 今泉勝己

日本農芸化学会2009年度大会を開催するにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

福岡での大会開催は、10年ぶりとなります。その間、2003年3月に、前回の福岡大会で使用したマリンメッセ福岡に近接して、福岡国際会議場が完成いたしました。

本大会では、これらコンベンションセンターにおいて、総会、懇親会、ポスター発表やシンポジウム、機器・試薬・書籍等の展示会やランチョンセミナーを開催いたします。会場からは、詩に詠まれた、博多湾に浮かぶ能古島や志賀島が望めますので、学会の合間にお楽しみください。

会期は、3月27日(金)から29日(日)の3日間、大会初日に福岡国際会議場で総会と受賞講演・外国人特別講演が開催されます。同日夕刻の懇親会は、例年とは異なり、同じ場所で開催いたしますので、移動の煩わしさが解消されます。一般講演は、2005年度の札幌大会以来になりますが、1999年度の福岡大会と同様、大会2日目、3日目の3月28日、29日、マリンメッセ福岡において、すべてポスター発表で行います。

また、本大会では、例年よりも多い33課題のシンポジウムを大会2日目と3日目の午前と午後に、福岡国際会議場で行います。2課題のシンポジウムは2日目と3日目の昼にランチョン形式で開催します。なお、ポスター発表はコアタイムを設けて、その間はシンポジウムと重ならないように致します。この場を借りまして、シンポジウムの公募に際し、たくさんのご応募をいただきましたことに対して、御礼申し上げます。

機器、試薬、書籍、食品等の展示会は、28日、29日の2日間、ポスター発表会場と同じ場所で開催いたします。また、ゲノムサイエンスの進展とプロテオームやメタボローム解析を基盤としたポストゲノム研究やケミカルバイオロジー等の展開により食品・飲料・医薬品・環境科学等の開発が活発になっていますので、農芸化学関連企業の優れた技術、商品、情報に関する展示を行う「バイオビジネスアピールエリア」を設けます。さらに、参加者に高い評価を得ているランチョンセミナーを開催し、多くの企業との情報交換の場を設置いたします。

農芸化学の将来を担う若手の皆さんには、28日夕刻に自由な交流の場として参加費無料のミキサーを設けます。皆さんと楽しい情報交換や議論が進み、皆さんと学会に活力が得られる機会になることを期待します。過去3回の大会で好評を博した高校生の発表会「ジュニア農芸化学」と「交流会」も28日、ポスター会場での開催となります。当日は優秀な発表の表彰等を計画していますので、親しく声をかけていただき、彼らに農芸化学分野の素晴らしさをお伝えください。

大会最終日の夕方から翌日にかけては、第17回「農芸化学Frontiersシンポジウム」が開催されます。前回と同じく、学会会場からは車で30分足らずの福岡市郊外で、湖畔を見下ろす位置にあり自然に囲まれた温泉、「レイクサイドホテル久山」が会場となります。

本大会の実行委員会は、九州大学の農学研究院教員が主体となっています。それぞれに役割を分担し、本大会が国際的にも高い評価を受けるように学会の運営に当たっています。また、本大会は、多くの企業、団体、会員諸氏のご協力とご支援をいただいています。皆さまに心から感謝申し上げます。

本大会が、農芸化学が関わる、世界に類を見ない「生命・食糧・環境」の広範な分野の研究や技術の発展ならびに我が国の生物産業の進展に大きく貢献し、会員諸氏の交流を深め、若手研究者の活躍の場となることを期待いたします。