概要

日時 2024年11月24日(日)14:00~16:00
場所 徳島大学フューチャーセンター
(徳島市南常三島町1-1)
テーマ 徳島発のバイオテクノロジー:阿波晩茶とコオロギの魅力
講師 西岡 浩貴 氏(徳島県立工業技術センター)
渡邉 崇人 氏(徳島大学バイオイノベーション研究所)
コーディネーター 川上 竜巳 氏(徳島大学社会産業理工学研究部)
主催 日本農芸化学会
共催 日本学術会議農芸化学分科会
内容 徳島県には、世界的にも珍しい製法で作るお茶があります。そうです、乳酸発酵によって作る阿波晩茶です。弘法大師によって伝えられたという説もあり、オールドバイオとして長い歴史を持ちます。一方で、ゲノム編集など最先端のニューバイオを駆使してコオロギの可能性を開拓するベンチャー企業、グリラスも徳島県に誕生しました。今回のサイエンスカフェでは、これら2つの徳島県産バイオの魅力を語りつくしていただきます。
参加費 200円(当日のお茶代として)
定員 30名(事前申し込み制)
申し込み方法 「サイエンスカフェ in 徳島」申込サイトにて
(10月18日(金)から11月16日(土)まで申し込み可能)
問合せ先・連絡担当者 川上 竜巳(徳島大学大学院社会産業理工学研究部)
kawakami●tokushima-u.ac.jp (●を@に置き換えてください)

【ご参加のみなさまへ、感染症予防および拡散防止対策へのご協力のお願い】
感染症拡大の防止に細心の注意を払い、換気などの防止策を行なった上で講座を実施します。参加者のみなさまも、手洗いなど感染症防止策にご協力ください。
■来場前に発熱や咳、全身痛等の症状がある場合は、ご来場をお控えください。
■会場では、マスクのご着用をお願いします。
■手洗い、消毒用アルコール使用の励行をお願いします。

ポスター

サイエンスカフェ in 東京のポスター画像

会場風景

会場風景写真1  会場風景写真2

報告

第156回サイエンスカフェは、11月24日、徳島大学フューチャーセンターで開催されました。

はじめに、コーディネーターの川上竜巳(徳島大学)による日本農芸化学会の概要とサイエンスカフェの趣旨説明の後、室田佳恵子先生(島根大学)より日本学術会議のご紹介と、農芸化学分科会の位置付けについてのお話しがありました。

続いて、西岡浩貴先生(徳島県工業技術センター)から、世界的にも珍しい発酵茶である阿波晩茶の製造法や発酵に関与する乳酸菌の話をしていただきました。なぜか四国に複数の発酵茶が点在し、それらの製法の違いにより味に関する成分組成にも違いが生じていることや、阿波晩茶だけ見ても地域によって微生物相に違いがあることなどを解説していただくとともに、単離した乳酸菌を用いた商品開発などの経緯についても紹介してただきました。
渡邉崇人先生(徳島大学)からは、コオロギの循環型生産による活用と品種改良の話をしていただきました。人口増加に伴うタンパク質供給源としてコオロギに注目し、複数の色素の生合成経路を制御して体色に関する品種改良を行う工程でのゲノム編集技術の利用など、バイオテクノロジーを駆使して商品化までの様々な課題を解決していく過程についてご紹介いただきました。

今回はテーマにちなんで、阿波晩茶とコオロギせんべいをお茶菓子として用意し、また、休憩時には、コーディネーターが試作した阿波晩茶の味の違いを体験してもらう企画も行い、終始、和気あいあいとした雰囲気の中でカフェが進行していきました。活発な質問もあり、盛況の中、閉会しました。

参加者:29名