【2021/12/25(土)開催】第138回サイエンスカフェ in 福岡
概要
日時 | 2021年12月25日(土)13:00~14:30 |
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場所 |
※コロナ感染拡大状況によっては福岡市科学館が休館となる可能性があります。その場合は、Zoomなどを利用したオンラインでの開催に変更させていただきます。 |
テーマ | 乳酸菌が作る抗菌物質・バクテリオシン ~食べるだけではもったいない乳酸菌の力~ |
講師 | 善藤 威史 氏(九州大学大学院農学研究院 准教授) |
挨拶 | 丸山 明子 氏(九州大学大学院農学研究院、日本学術会議農芸化学分科会委員) |
コーディネーター | 本城 賢一 氏(九州大学大学院農学研究院 准教授) |
主催 | 日本農芸化学会 |
共催 | 日本学術会議農芸化学分科会 |
協力 | 福岡市科学館 |
内容 | 乳酸菌と聞いて、まず思い浮かぶのはヨーグルトや漬け物でしょうか。 乳酸菌は、種々の発酵食品を通じて、私たちの健康によい効果をもたらすことが明らかになっています。最近では、発酵食品以外にも、乳酸菌入りと表示された食品や飲料を多く見かけるようになりました。多種多様な微生物の中でも、乳酸菌は私たちに最もやさしい、有益な微生物と言っても過言ではありません。 そんな乳酸菌には、私たちの健康を直接支えてくれるほかにも、多くの働きがあります。その一つに、有害な微生物の増殖を抑える働き、抗菌作用があります。そして、この抗菌作用には、乳酸菌が作るバクテリオシンという物質が関わっていることが明らかになってきました。乳酸菌のバクテリオシンは、安全な抗菌物質として、食品の保存から飲み込める歯磨き粉まで、広く利用され始めています。 本サイエンスカフェでは、乳酸菌が作るバクテリオシンの働きや飲み込める歯磨き粉などへの利用例を紹介するとともに、乳酸菌とバクテリオシンの可能性について考えてみたいと思います。 |
参加費 | 無料 |
定員 | 20名(高校生以上を対象) |
参加申込 | 福岡市科学館ホームページ申し込みサイト ※12月4日(土)~12月22日(水)18:00の間に申し込み可能 |
問合せ先 | 本城 賢一(九州大学大学院農学研究院准教授、日本農芸化学会 広報委員) Tel:092-802-4758 |
【ご参加のみなさまへ、感染症予防および拡散防止対策へのご協力のお願い】
新型コロナウイルス感染症の発生に関し、会場となる福岡市科学館が示している来館時のお願いと対策等に基づき、感染拡大の防止に細心の注意を払い、換気、スタッフの手指消毒、マスク着用などの防止策を行なった上で講座を実施します。参加者のみなさまも、来館の際にはマスクの着用、手指のアルコール消毒など感染症防止策にご協力ください。
■来場前に発熱や咳、全身痛等の症状がある場合は、ご来場をお控えください。
■会場では、マスクのご着用をお願いします。
■消毒用アルコールによる手指の消毒をお願いします。
ポスター
会場風景
報告
まず、主催した日本農芸化学会からは本城が、共催の日本学術会議農芸化学分科会については丸山がそれぞれの活動について紹介を行いました。
その後、演者である善藤先生に「乳酸菌が作る抗菌物質・バクテリオシン〜食べるだけではもったいない乳酸菌の力〜」と題し、発酵食品に深く関わる乳酸菌と乳酸菌が作り出す抗菌物質であるバクテリオシンについて学術的なお話をわかりやすく解説していただき、休憩を挟んで、バクテリオシンを利用し飲んでも問題ない歯磨き粉の商品の開発とその商品がヒトだけでなく、ペット産業へ利用されていること、そして今後、宇宙でも利用される予定になっていることなどをご紹介いただきました。
なお、本講演では、一般の方に理解を深めていただく目的で、途中、司会進行役を務めていただいた福岡市科学館のサイエンスコミュニケーターの方々が質問するきっかけを作ってくださり、その結果、中高生を含めた多くの方から質問が寄せられ、和やかな雰囲気で終えることができました。
参加者:19名