概要

学校名 北海道旭川東高等学校
日時 2012年8月27日(月)15時40分~17時15分
場所 北海道旭川東高等学校 第4会議室
授業の名称 大学における研究
講師 渡辺 賢二
静岡県立大学薬学部准教授
担当教員 相田敬史・松井恵一・髙橋伸元(進路指導部)
聴講者 11名(3年生:2名、2年生:5名、1年生1名、教員3名)
目的 農芸化学及び薬学というテーマをとおして、高等学校と大学の違い、高等学校で学んでおくべきこと、大学で取り組んでいる最新の研究について学び、大学の理系に対する関心を高め、進路選択の一助にすることを目的とする。
まとめ 今回の先生の講義は以下のような内容でした。
 「農芸化学はマイナーなイメージを持つかもしれないが、実は薬学や分子生物学などさまざまな分野に直結する学問である。この分野の就職は必ずと言ってよいほどあり、今もなお最先端の研究を行っている。農芸化学会は日本で5本指に入る学会で、優秀な研究者が多数所属しており、ぜひ農芸化学の研究者を目指して欲しい。」「薬学について、薬は基本的に生物が作った物質である。その物質を人工的に合成する。生物を培養してDNAを抽出後、そのDNAを解析して生物が作る特有の物質を人工的に作り出している。また、その薬を試験投与中に副作用等が発見された場合、副作用をを抑えるために有機化学的手法を用いて構造的に変化を与え、より副作用等が少ない物質に作りかえている。」
専門的なお話をしていただき、どのような学問分野なのか、社会的にはどのような貢献をしているのか、ということを詳細に理解することができました。また、先生自身のご経験も話されながら、高校性として何をしなければならないのかを、厚いメッセージとともに教えていただきました。
私たち教員も数は少なかったのですが、講義後「良い話しを聞くことができた」という声も聞こえてきました。今回の講義で、また新しい視点をいただきましたので、今後、生徒にも指導する上での参考にさせていただきます。

授業風景

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生徒さんたちの感想

  • 農芸化学という学問を初めて知ることができた。
  • 薬剤師じゃなくて、薬を作ることにも興味が持てた。
  • 理系の学部、特に農芸化学分野において明確なビジョンがもてたのはよかったと思う。
  • 天然のものから作る薬が多いこと、副作用の無いようにもっていくことなどは大変興味深かった。
  • 抗がん剤の価値が高い理由が薬の材料費が高いからという理由であるのは初めて知った。
  • 農学部を目指しているので貴重な体験でした。
  • 農芸化学は生物、化学、物理といろいろなことから成立していることを聞いて、総合的にやることも必要だと思いました。
  • 高校でやっていることが直接基礎となってつながっていくということがわかったので、今やっていることは大切にしなくてはいけないと思いました。
  • 農芸化学という多くの分野に通ずる学問を学ぶことで、多角的な視野を養えることなど複数の方向からアプローチできた。
  • 一つの学問を究めるという感覚が研究者のイメージとしてあったのですが、幅広く学んでいくことも大切だと知りました。
  • 農芸化学から薬学の道に進むこともできることに驚きました。
  • 就職先をいろいろ選択できることを知ったので、今後はどの大学に進学するかに加えて、その先の就職先のことも考えて志望校や学部を考えていきたいと思った。