団体名 (大阪府)守口市立第一中学校
開催日 2022年3月23日(水)9:00~14:25
場所 守口市立第一中学校 理科室(大阪府守口市竹町12-29)
授業の名称 「毒をもつ生き物-毒は怖いが役に立つ-」
講師 宮下 正弘 氏(京都大学 農学研究科 応用生命科学専攻 生物調節化学研究室 准教授)
担当教員 立花 美穂
聴講者 2年生 148名
報告

宮下先生には、農芸化学とは「自然から役に立つ新しいものを、技術を使って変化させて生み出す」ことと教えていただきました。
宮下先生が研究されている生物の毒も、解析して性質を解明し、量や使い方を工夫すれば医薬品や農薬にもなることも知りました。日本に生息するサソリを実際に見せていただいたり、研究とSDGsとのつながりもお話していただきました。
他にも、サソリに紫外線を当てると蛍光を発することや、蛍光物質が身近に使われている例(蛍光ペン、郵便物、お札、入浴剤)を実験で確かめることができました。
最後には、「なぜ研究をするのか」もお話していただきました。宮下先生の研究への思いと、まだまだ未知なるものがあって研究の価値があるという中学生へのメッセージも伝わりました。
中学生にもわかるように、わかりやすく丁寧にお話してくださったので、事後の感想では、宮下先生が研究しているサソリなどの初めて知ったことの面白さや、理系の職業への憧れや、研究をしてみたいという好奇心も感じていました。
事前にお願いしていた内容を全て入れていただき、生徒に理科への興味関心を引き出していただけて良かったです。また、理科が将来役に立つという印象が残り、研究職を将来の選択肢として考える生徒も増えたように感じます。
普段の授業では与えることができなかった刺激を生徒に与えていただいて、本当に価値のある授業をしていただきました。

授業風景

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生徒さんの感想

  • 農芸化学について初めて知りました。殺虫剤は本当の生き物の成分からできているなんて少し複雑だったけれど、新しいことを知ることができて嬉しかった。
  • 毒は危険というイメージがあったけれど、授業を聞いて毒はうまくつかえば生活に役立つと知って、毒に対するイメージがかわった。
  • 毒は今まで怖いイメージだったけれど、活用すれば、薬にしたり農薬にしたりして社会によい影響を与えるということを初めて知れて良かった。
  • 生物の毒を使って、医療や農業に役立てていてSDGsにもつながり、すごいと思った。研究で新しい発見をするのは、とても嬉しくスッキリするので良いと思った。
  • サソリはテレビや画像でしか見たことがなかったので、実物を見れて良かった。日本にもサソリがいるなんて知らなかったので、いろいろ聞けて楽しかったし勉強になった。
  • なぜサソリの子どもはおんぶされて落ちると死ぬのか、なぜ紫外線を当てると蛍光に光るのか、などまだまだ謎があるんだなと思った。謎が深いからこそ、発見があると嬉しいし、達成感があるんだろうなと感じた。
  • 化学で地球に優しい殺虫剤とか、SDGsにも貢献しているのがすごいと思った。また、“面白そう”からどんどん進んでいって、研究して道を開くっていうのがすごいと思った。
  • もっと身近にある蛍光物質を探してみたいと思った。
  • 不思議な事がたくさんあって、興味深く、研究してみたいと思った。毒と聞くと怖いイメージがあったけれど、色々なことに役立っていることを知れて良かった。
  • 世界初の発見じゃなくても、気になることを実験したりすることはとてもあこがれる。理系のことは苦手だけれど、好奇心が旺盛な人にぴったりの仕事だと思うから、私もやってみたいと思った。
  • サソリには今まで興味がなかったけれど、光ったりしている謎に興味をもちました。今回の授業で、将来研究員になるのも楽しそうだと思いました。