第54回 出前授業 実施報告
団体名 | (東京都)慶應義塾女子高等学校 |
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開催日 | 2018年12月3日(月) |
場所 | 慶應義塾女子高等学校(東京都港区三田2-17-23) |
授業の名称 | 「農芸化学から見た健康長寿と食」 |
講師 | 小林 彰子 氏(東京大学大学院 農芸生命科学研究科) |
聴講者 | 慶應義塾女子高等学校 3年選択生物履修者 16名 |
報告 | 今回、3年生の選択生物の授業のまとめとして、これまでの学習と最先端の研究に結びつけるため、出前授業を依頼しました。 講師の小林先生からは、約90分に渡って日本における農芸化学研究の歴史と先生のご専門である食品を用いたアルツハイマー病の治療につながる基礎研究の現状についてご講演いただきました。 前半では、鈴木梅太郎氏のビタミンの発見から始まり、大村智氏のノーベル賞受賞まで、世界の農芸化学を牽引してきた歴史についてわかりやすくご説明いただきました。 後半は、世界や日本においてアルツハイマー病の現状や分子メカニズムをご説明いただき、治療薬開発への取り組みについて、小林先生のご研究内容を中心にお話しいただいた。 生徒たちにとっては、初めて聞く農芸化学という学問分野の最先端研究に触れることができ、貴重な機会になったと思います。 |
授業風景
生徒さんの感想
- 食品と医療の関係は私たちにとって身近なテーマだったため、とても興味深かった。ポリフェノールがアルツハイマーの予防に有効であるということは前から聞いたことがあったが、中でも特にロスリン酸が有効であろうという話は、世の中の人のほとんどが初耳だと思う。どんな病気でも発症後治療よりも予防できることにこしたことはないから、このような研究が進んで世間にもっと広まったら良いと感じた。
- 農芸化学で行う研究がいかに私たちの生活を支えてくれているか、また食品の偉大さについてわかりました。食品によって、脚気や認知症などの病気を予防できる一方で、食品は医薬品と違って様々な成分が含まれていて、効果も穏やかなので結果を出すのが難しいということもわかりました。今後これからの研究が進み機能性食品として人に応用できる時が来るといいなと思いました。