2024年7月10日

このたび、日本農芸化学会(会長:西山 真(東京大学))は、学会創立100周年を迎えるにあたり、周年記念誌の第2部としてWebコンテンツを制作する運びとなりました。つきましては、ご協力いただける企画・Web制作会社を選定いたします。お問い合わせは学会事務局長宛メールにてお願いします。

選定日:2024年7月または10月予定

問い合わせ先・見積もり提出先:日本農芸化学会事務局長 E-mail



日本農芸化学会創立100周年記念誌第2部 Webコンテンツ企画書

趣旨:
日本農芸化学会が2024年に創立100周年を迎えるにあたり、その事業の一環として歴史的史料を編纂した創立100周年誌を作成中である。本事業は、冊子体である第1部に加え、農芸化学分野のこれから(未来)についてwebに掲載する第2部(オンライン版)も企画されている。本企画書に基づいて、第2部のコンテンツの作製業務およびWebページ開設・管理業務を委託したい。

想定する対象者:
農芸化学に関連する科学分野に興味がある高校生から大学生

コンテンツ内容:
大きく分けて2部構成(動画コンテンツとWebコンテンツ)

  1. A. 動画コンテンツ(作成済み)

    日本農芸化学会大会(2024年3月)にて行われたシンポジウム「これから100年の農芸化学研究を展望する」(パネルディスカッション形式)の録画を編集したダイジェスト動画(5分51秒)を作成している。

  2. B. Webコンテンツ(これから作成)

    主な委託内容:見てて楽しいワクワクするものを作成したい。文字よりも視覚的に伝わるものをイメージしている。

    1 農芸化学の未来図(イメージはGoogleマップみたいなもの)
    Webの画面上で一続きになった一枚絵。最初は農芸化学を代表するいくつかの分野(植物栄養・生理学、食品・栄養学、タンパク質科学・酵素学、応用微生物学・環境科学、有機化学・天然物化学、分析化学、開発・商品化)が見えており、クリックあるいはズームによりどれかの分野にフォーカスすると、より具体的な内容(トピック)が見えてくる。トピックには、農芸化学分野の発展により想像できる未来の技術が絵として描かれており、短い説明文も書いてある。ズーム・フォーカスはできるだけスムーズ(シームレス)に移行することが望ましい。

    トピック例:
    分野 トピック名 関連するキーワード 絵の概略(イメージ)
    有機化学・天
    然物化学
    香りをまとう 香り、化合物 オシャレな人に小さなフラスコから香りがふりかかっている
    応用微生物
    学・環境科学
    宇宙農業 宇宙で生活を どこかの惑星で微生物の力を借りて農業を行っている風景
    植物栄養・生
    理学
    見て聞くだけで栄養を
    診断
    無機栄養、栄養診断 植物のミネラルや機能成分の量や流れが見えて、声として聞こえる植物
    食品・栄養学 アップサイクル食品 廃棄物、SDGs 大量に余ったパンやおにぎりから、ビールや肉がつくられる
    食品・栄養学 おいしい食体験 味覚・嗅覚受容体、分子
    調理
    キューブ状のものを食べながら有名レストランが想起されている
    開発・商品化 嗅覚センサで鮮度測定 AI、ガス、嗅覚センサ 魚の切り身にスマホを掲げて、新鮮で〇な絵と、捨てないと危険と伝える絵が表示される
    分析化学 スーバー分析機 網羅的解析 上から物を入れると何でも一瞬に全てのデータが得られる

    2 分野別展望(問題解決/ポジティブな未来)
    人類と地球が抱える諸問題(気候変動、環境汚染、高齢化、世界的食料不足、医療問題など)を、農芸化学が将来的に解決に貢献できると期待できるのかについて、各トピックごとに、グラフィックを多く使ったWebページを作成する。トピックの数としては20〜30程度を想定している。

    トピック例:
    分野 タイトル 関連するキーワード 内容
    応用微生物
    学・環境科学
    温暖化 二酸化炭素固定 空気中のCO2を石油に戻すような技術開発
    食品・栄養学 高齢化 スーパーフード 健康平均寿命100歳時代に向けて、美味しく栄養価の高いものを
    食品・栄養学 世界的食料不足 プラントベーストフード 植物で動物性食品の代替(変わらず美味しい)
    植物栄養・生
    理学
    気候変動・環境汚染  低肥料化 少ない肥料で気候変動でもよく育つ植物の開発
    応用微生物
    学・環境科学
    薬剤耐性菌の増加
    (または感染症対策)
    薬剤耐性菌、感染症 薬剤耐性菌の出現しにくい生物活性物質(または高感染症薬)をハイスループットに探索/デザインし、生産する

企画、編集業務、web制作業務について:
日本農芸化学会の創立100周年記念記念誌編集分科会第二部(大学・企業などの研究者11名)が中心となり原案を企画する。それを元にして、本業務委託先が各トピックに関連した分野の専門家である学会員の監修のもとでコンテンツの内容を立案、デザイン等の作製・修正など行い、最終的にWebサイトの制作・公開、維持管理を行う。本企画で作成したWebサイトは特別サイトとして公開し、日本農芸化学会のホームページからリンクする。

スケジュールについて:
2024年度が終了する2025年3月までに「農芸化学の未来図」の初版と「分野別展望」のうち数件を公開し、2025年度中に「農芸化学の未来図」を修正しつつ、「分野別展望」の全コンテンツの公開を完了したい。


創立100周年記念記念誌編集分科会第二部
委員長 伏信進矢(東京大学)  副委員長 岸野重信(京都大学)

以上


参考