農芸化学会のキーワード「生命」「食糧」「環境」のうち「食糧」を「食」へと変更します。

日本農芸化学会は本年創立90周年を迎え、より社会に貢献して存在意義のある学会として継続発展するために、この度表題のごとくキーワードの見直しを行います。ご存知のように、農芸化学会では研究領域を表すキーワードとして「生命」「食糧」「環境」の3つを挙げてきました。

その中で、「食糧」は歴史的に見ても大変意味も重みもある言葉ですが、今日の「食の安全・安心」や「高齢化」など社会が直面する課題に対して「食」の生理的意義などがより重要視される中で、学会が取り組むべき広い研究領域をあらわす言葉としては伝統的な「食糧」よりも「食」という言葉が、よりふさわしいと判断するに至りました。

今後は包括的な意味がわかりやすい「食」と言う言葉のもとで、「食べるもの」と「食べること」についての新しい化学的生物学的研究を幅広く推進していきます。

農芸化学会の良き伝統は守りつつ、新しい考え方や社会環境の変化にも迅速果敢に対応し、100周年やその先の学会の発展に会員の皆様とともに取り組んでいきたいと考えます。会員の皆様には是非この経緯をご理解いただければ幸いです。

2014年11月4日 日本農芸化学会 会長 清水 誠