第17回勉強会「産学官連携からイノベーションを興すには」
報告
2012年9月25日(火)、公益財団法人北海道科学技術総合振興センター・ノーステック財団(札幌市)にて第17回さんわか勉強会を開催しました。
当日は約20名の方にご参加頂き、「産学官連携からイノベーションを興すには」というテーマで、4名の講師の皆様に北海道バイオ産業クラスターを中心とした産学官連携について、様々な立場からご講演頂きました。
柳沼勝利先生(経済産業省)からは、北海道経済産業局が結節点となった関係機関とのネットワーク形成、研究開発環境の整備、あるいは研究開発資金の集中投下等、新事業の創出に向けた様々な支援や今後の展開についてご講演頂きました。
工藤昌史先生(ノーステック財団)からは、ノーステック財団がバイオ産業クラスター・フォーラムの事務局として進めてきた、企業間連携、販路開拓あるいは新技術導入に向けた様々な取り組みとその成果についてご講演頂きました。
杉正人先生(日生バイオ株式会社)からは、各自の得意分野を活かした顔の見える交流が連携の第一歩であり、そのために研究者が心がけるべきことをご教示頂きました。また、今後の北海道の経済振興には産学官連携を通じた農産物の高付加価値化が必要であろうとのことでした。
末富弘先生(北海道大学)からは、地元金融機関を通じた企業ニーズの把握や積極的な学内成果の発掘等によって、マッチングから事業化までの地域連携を効率的に支援するための新たな取り組みについてご講演頂きました。
先生方の熱心なご講演により参加者一同産学官連携について理解を深めたとともに、今後の産学官連携のあり方について思いを新たにしたところです。また、少人数の勉強会であったこともあり、ざっくばらんで活発な議論ができたと感じております。
講演会終了後は、隣接する北大ビジネススプリングの施設を見学し、北海道大学や関係機関と連携して地域企業に対する育成支援を行う中小機構の活動についてご説明頂きました。また引き続き行われた懇親会では、講師や参加者の垣根を越えた熱い議論が展開されていました。
最後になりますが、本勉強会はノーステック財団のご尽力により無事成功裏に終了することができました。工藤昌史先生をはじめとした関係者の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。
※第17回勉強会の講演要旨集をご希望のかたはsanwaka_open*jsbba.or.jp (*を@にご変更下さい)までご連絡ください。
主催 | 日本農芸化学会・産学官若手交流会 (通称:さんわか) |
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日時 | 平成24年9月25日(火)13:30~19:30 |
会場 | ノーステック財団 大会議室(札幌市北区北21条西12丁目) |
開催趣旨 | 研究室で芽生えた小さな技術シーズを如何に産業に役立てていくか。これは実学としての農芸化学には欠かせない大切な視点です。産学官連携はその切り口のひとつですが、何をどこから始めればよいのか、産学官連携からどう次に展開すればよいのか、連携先との関係を良好に保つには、など疑問は尽きません。今回のさんわか勉強会では、地域に根ざして活発に活動を続ける北海道バイオ産業クラスターを中心に様々な立場の講師をお招きし、産学官連携からイノベーションを興すためのヒントを学びます。 |
プログラム | 13:30-13:40 勉強会趣旨説明 東京農工大学、さんわか代表 北野 克和 13:40-14:05 北海道のバイオ産業の現状とバイオ産業施策 北海道経済産業局 バイオ産業課 課長補佐 柳沼 勝利 14:05-14:30 北海道バイオ産業クラスター・フォーラムの取組 ノーステック財団 クラスター研究部長 工藤 昌史 14:30-15:10 北海道のバイオ企業の取組み紹介 日生バイオ株式会社 研究所長 杉 正人 15:10-15:20 休憩 15:20-16:10 北海道大学における地域連携の推進 北海道大学産学連携本部 知的財産部門長兼技術移転室長 特任准教授 末富 弘 16:15-17:00 北大ビジネススプリング(インキュベーション施設)見学 17:30-19:30 懇親会 |
参加費 | 無料(ただし懇親会参加のみ会費5,000円) |
参加申込 | 参加ご希望の方は、件名を「さんわか勉強会参加申込」として頂き、本文に以下を明記の上、メールにてお申し込み下さい。 (1) お名前(ふりがな) (2) ご所属 (3) E-mailアドレス (4) 懇親会参加・不参加 ※申し込み先着順で定員に達し次第、締め切りとさせていただきます。 ※お申込みいただいた個人情報は、参加確認および今後のさんわかシンポジウムご案内以外の目的には使用いたしません。 |
問い合わせ・申込先 | 農研機構食品総合研究所 小堀 俊郎 |